病気がみえる(4) 呼吸器

  国家試験の問題を解いていて、いつもふと疑問に思う事があった。それは、肺気腫がどうして閉塞性換気障害に属しているかです。もちろん、1秒率が70%以下であるからという事は国家試験で覚えておかなければいけない事項なので、そういう事ではありません。

  図書館に行って、様々な専門書を読むと、肺胞壁の破壊が生じ、末梢の気腔が生じると記載している。そう、この内容である。気腔が生じると径が大きくなるわけだから、はきやすくなる。じゃあ、閉塞性換気障害の特徴である息をはくのが大変だということに反するのではないかと思っていたわけです。だから、肺気腫のイメージが上手くできず、閉塞性換気障害に含まれているという事をすぐに忘れてしまい、問題をよく間違えていました。そういう時にこの本に出会いました。この本のおかげで変なイメージを改変することができました。

  この病気がみえる(4)第2版 呼吸器 [ 医療情報科学研究所 ]の特徴は、とにかく、今まで見てきた専門書中でダントツにイラストやレントゲン画像多い。大体1ページに5枚ぐらいはあるだろうか、疾患の症状は実際にその症状で困っている人のイラストが使用されていたり、レントゲン画像には、問題となる部位が文章ではなく図示されている。このおかげで「あぁ、確かに肺気腫は閉塞性換気障害だ」とイメージできました。また、文章中の難しい専門用語には解説ページが左側に設けられており、わからない用語はすぐに確認できます。しかも全ページカラーで、この値段で購入できるのは懐の寒い自分としてはとても嬉しい。

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