脳卒中リハビリテーションにおいて、
・どんな下肢装具を選定したらよいか?
・長下肢装具から短下肢装具への移行のタイミングはどうすればいいか?
・立脚期の反張膝や屈曲膝を防止・改善するには継手の設定はどうすればいいんだろう??
という事に悩んだ事はないでしょうか?
これらを解決してくれるのがこの本の最大の特徴です。
では、その特徴を詳細に見ていきましょう!!
脳卒中後の片麻痺歩行の評価や治療方法を知ることができる!!
この本の歩行評価の特徴としては、
脳卒中後の片麻痺歩行について、ロッカーファンクションに着目して評価しています。
ロッカーファンクションをヒールロッカー、アンクルロッカー、フォアフットロッカー、トゥロッカーに分けて評価し、どのロッカー機能に問題があるかを詳細に記載しています。
このため、装具でどの機能を補えばよいかわかり、装具選定の際の役に立ちます。
歩行中の膝関節の膝ロッキング, 反張膝, 屈曲膝が生じていた場合、装具の継手設定について症例報告を交えて解説し、改善までの治療の流れが詳細に記載されています。
新人の理学療法士の参考になることは間違いないと思います。
長下肢装具の歩行練習の介助方法がわかる!!
新人の理学療法士にとって長下肢装具の歩行練習の介助方法はわからなかったりしますが・・・
この本には、歩行の各周期における介助歩行練習の要点の記載があります。
周りに長下肢装具を使用したことのないセラピストがおらず、相談できる方がいなくても図で説明されているので、歩行練習ができると思います。
下肢装具の選定や継手の選定がわかりやすい!
新人さんにとっては、下肢装具の選定や継手の選定がわからない事が多いと思います。
この本では、下肢装具の選定で、長下肢装具、金属支柱付き短下肢装具、プラスチック短下肢装具、オルトップなどのどれを選定すればよいかを判断指標を用いてフローチャートで説明しているので視覚的にもわかりやすいです。
また、継手の選定では、ダイヤルロック、スペックスなどの膝継手やダブルクレンザック、ゲイトソリューションなどの足継手についても詳しく、メリット、デメリットがまとめられています。
もう少し詳しく知りたい方には、サッチヒールやカットオフヒールなどの足底の工夫方法についても記載があり、普段長下肢装具を使用している方にとっても有益な情報が掲載されています。
長下肢装具から短下肢装具への移行するタイミングがわかりやすい!!
よく
「長下肢装具から短下肢装具へ移行するタイミングは?」
と聞かれることがあります。
この本には、長下肢装具からプラスチック短下肢装具までの移行方法の詳細が記載されています。
治療過程の中で、
「踵からの踵接地ができていなければ、足継手をこのように設定する。」,
「次の難易度に移行するには、膝継手の設定をこのように変更する」
など次の難易度に移行する方法が詳細に記載されており、長下肢装具からプラスチック短下肢装具までの治療の流れがフローチャートで示されており、とてもわかりやすいです。
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