脳卒中で入院し、意識が曖昧で麻痺が酷くて自分で全く足を動かしている様子もない。
そうした時に
ご家族様がどうするのがお勧めか?
何かできる事は何かないか?
私なら長下肢装具の作成を依頼して、少しでも早く立ったり、歩いたりする練習をしてもらいます。その方が早くよくなると言われています。
ここでは、ご家族様から装具作成を依頼する方法について説明をします。
*装具の作成を依頼するという選択肢は、医療職以外の方には、なかなか浮かばない事だと思います。
早く立ったり、座ったりするとどうしてよいのか?
医療業界では、脳卒中になった際にできる限り早くから立ったり歩いたりする練習が推奨されています。
そうすることで、移動や食事、排泄などの日常生活動作(ADL)が改善する事が言われています(脳卒中治療ガイドライン2015より)。
どうすれば早くから立ったり、座ったりできる練習ができるか?
意識が曖昧で麻痺が酷くて自分で全く足を動かしている様子もない。
とても立てそうな感じはない
このような状態でも早くから立ったり、座ったりする練習は、実はできます。
それを実現する方法として、下肢装具があります。
下肢装具があれば、例え、足が麻痺して動かなくても装具を装着すればセラピストに手伝ってもらいながらでも、早期から立ったり、座ったりする練習ができます。
下肢装具の作成を依頼するにはどうすればよいか
装具を作成して欲しい!と担当の医師あるいは理学療法士に相談していただければ話は通じるのではないかと思います。
担当の理学療法士に相談したのであれば、理学療法士が医師に相談し、医師から必要性があると判断されれば作成になると思います。
下肢装具の値段って高くないの??
下肢装具の種類によっても値段は違います。
しかし・・・
装具の代金は一括払いとなりますが、保険の種類によって返金されますので、実際の負担額は少ないです(詳しくは義肢装具士に確認してください)。
私の実体験(家族が脳卒中を発症した時)
私の家族が脳卒中を発症し、入院した時、
重度の麻痺で触った感覚も全くわからず、座ることもできない状態で声かけをわかっているかは疑問な状態でした。
装具がない状態行われるリハビリは、立ったり、歩いたりする練習はあまりできない事もわかっていました。
そこで、
医学的な治療が安定してきたらすぐに立ったり、歩いたりする練習をして欲しかったので、入院した時点ですぐに装具(金属支柱付き長下肢装具)を作成して欲しいと担当の理学療法士に申し出ていました。
金属支柱付き長下肢装具のだいたいの値段は18~25万円ぐらいであり、後期高齢者だったので、保険で実際の負担額は、1万5千円から2万5千円ぐらいという事もわかっていました。装具を作成しないデメリットは良く知っているので、値段がどんなに高くても購入する予定でした。
装具の作成を依頼してから納品されるまで15日かかってしまいました。
残念ながら、納品されるまでの間に、誤嚥性肺炎を発症してしまい。立ったり、座ったりする練習はできない状態になっていました。
早くから装具を使えれば、たくさん立ったり、歩いたりする練習ができ、誤嚥性肺炎を発症する可能性は防げた可能性があると今でも思います。
こういう実体験もあり、できれば早く装具作成を依頼する方がよいと思っています。
まとめ
脳卒中でご家族様が入院した時に、座ることができなくても装具作成をすれば、早くから立ったり、歩いたりする練習ができます。
早くから立ったり、歩いたりする練習をする事で移動や食事、排泄などの日常生活動作が改善する可能性が高いです。
*装具作成に関しては、担当の医師あるいは理学療法士に相談すればよいと思います。
理学療法士歴10年目
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