鉤爪趾変形の増悪防止用の装具作成(設計図作成)

鉤爪趾変形(claw toe)の増悪を防ぐ装具?を作る際の設計図の作り方を記載しています。

足趾の数え方

足の指の数え方は下図の通りで、親指から順に数えます。

足趾の関節の位置

足指の根本から順に中足趾節関関節(MTP)、近位指節間関節(PIP)、遠位指節間関節(DIP)となっています。探し方は、PIP, DIPは皺のある所、MTPは足指を動かすと皺ができるのでわかると思います。

歩行時に曲がる足趾を同定する

歩いて地面に着いたときに、何番目の足趾が曲がってくるかチェックをします。この図だと2,3番目が該当します。重要なのは、4,5番目の足趾が曲がってきても、地面に着いたときに足趾が伸びていれば気にしなくてもよいです。また、2,3番目に装具を挿入すると4,5番目は曲がらない事も多いです。

*claw toeの足趾にしたつもりですが、槌趾(hammer toe)の画像になってしまっていますので、ご注意を!claw toeは厳密にいうとこういうものです。

足趾の写し取りと設計図の作成

足趾を写し取って、設計図を作ります。ここでは、第2,3趾が曲がってくる場合の設計図を作ります。第2,3,4趾が曲がってくるなら、第4趾までの足趾を写し取ります。曲がってくる指分を写し取ります。

まず、透明なクリアファイルを用意します(透明であれば何でもよい)。

クリアファイルの上に足をのせます。

MTPの位置を第1から3趾までをまずチェックします。
次に、第1趾を例にとると、指先をつまんで、足先を上げた時に最も足指が上がりやすい位置を探します。見つかったら、その位置のまま指をクリアファイルにのせます。他の足趾も同じように行います。
(歩行の立脚期でMTPの背屈の関節運動を妨げない位置に足趾を配置し、型を取りたいからです。)

このチェックが終わったら、足趾の隙間の幅が何mmなのかを測定します。4mmとすると良い場合が多いです(自分で作る時は4mmにしています。w1=4mm, w2=4mm)。これが一番重要です。

マジックで足趾をなぞり、足趾の形をクリアファイルに写し取ります。そして、PIP, DIPの位置をマジックでチェックします(皺の位置)。


*緑は第2趾のPIPとDIPの位置、赤は第3趾のPIPとDIPの位置。第1趾は必要ない。

次に第2趾と第3趾の根本をマジックでつなぎます。

各足趾のPIPとDIPをマジックでつなぎます。

次に、先ほど測定したw1とw2を書き加えます。この幅が設計図で一番重要となります。他の過程は多少ずれたり不完全でも後で修正ができますが、ここを失敗すると元に戻せません(僕は4mmに設定しています)。心配な方は数ミリだけ幅広にしてもよいかもしれませんが、あまり幅広にしすぎると装具を装着した時に足趾が横に広がりすぎて、第1と第5趾の外側に赤みが生じる可能性があります。赤みが生じた場合は、後に問題となってきますので、使用はやめてください。

設計図を切り取ります。第1趾の所はいりません。

最後に、DIPから先は必要ないので、切り取って、設計図の完成となります。

 
 

【注意事項】

・claw toeで困っているのであれば、まずは病院を受診してください。それが一番大事です。
・非学術的な側面が強く、万人に効果があるかはわかりません。
・不衛生に長期に利用していると水虫になる恐れがあるので、洗うなり、新しいものを作るなどしてください。
・作成した装具が短期的あるいは長期的に見て、本当に有益なのか?有害なのか?はわかりません。
・ご自分でこれ以降の一連の記事を読んで装具を作成して使用しても、自己責任でご利用ください。
個人的には非学術的な事を記載するのはよくないと思っていますので、自分としましては、あまり書きたくない記事です。ですが、あくまで、claw toeで本当に困っている人の為にこの一連の記事を書こうと思います。
 
 
鉤爪趾変形の増悪防止用の装具作成についてのまとめページはこちらです。
鉤爪趾変形の増悪防止用の装具作成
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