新人の理学療法士さんから脳卒中後の長下肢装具あるいは短下肢装具の足継手を選ぶときにどれを選べばわからないので、相談にのって欲しい。
と聞かれる事も多いが・・・
実はよく使用されている足継手の種類は少ない。
そこで、文献や講習会や臨床でよく見かける足継手をまとめてみようと思います。
*主に脳卒中後の金属支柱付き長下肢装具、金属支柱付き短下肢装具を想定しています。
足継手とは?
足継手とは、わかりやすく言うと、人間の足関節に相当する部分で、できる限り生体の関節軸に一致するように作成したもの(下図の赤丸の部品)。
*足継手の定義を上手く見つけられなかったので、厳密な意味は違うかもしれません。
足継手の種類(金属支柱付き長下肢装具と短下肢装具の場合)
金属支柱付き長下肢装具や金属支柱付き短下肢装具でよく使用する足継手の種類は、
・ダブルクレンザック継手
・ゲイトソリューション継手(Gait Solution継手)
が多いと思います。
ダブルクレンザック継手
ダブルクレンザック継手は、ロッド棒を使って、底背屈の固定、底屈制限、背屈制限に設定できます。
初期背屈角度をロッド棒を使って厳密につける事ができる。
また、
ロッド棒の代わりにウレタンゴムを利用して底屈制動力を持たせたスクエアバネもあります(詳しくは株式会社小原工業のホームページで確認ください)。
*オットーボック装具 モジュラー足継手 多機能システム ステンレス (17B66)も使用できそうだが、情報が少ないので、ここでは紹介をしない事にします。
ダブルクレンザック継手の調節にお勧めの道具はこちら
ゲイトソリューション継手(Gait Solution継手)
ゲイトソリューション継手は、油圧ユニットを調節する事で底屈制動, 背屈補助ができます。足関節の背屈は制限されません(背屈フリー)。
初期背屈角度を付属のパーツで0, 5度に設定する事ができる。
注意をしなければならないのが、制限体重が70kgとなっている事です。
⇒最新の製品では70kg以上でも可能かもしれないので、一応確認してみてください。
文献や講習会では、
足継手の内側がダブクレンザック継手(ロッド棒使用)、外側がゲイトソリューション継手を使用していることが多いです。
⇒ダブルクレンザック継手(ロッド棒使用)で初期背屈角度を厳密にできるので、よさそう。
*私は、金属支柱付き短下肢装具で使った事はあるが、長下肢装具で使用した事はないです。
詳細は、パシフィックサプライでゲイトソリューションを調べてください。
足継手の値段
足継手の値段は、テクノエイド協会のこちらでおおよそ知ることができます。
足継手の画像や簡単な説明もあります。
注意事項
2020年5月現在の各株式会社のカタログを参考に作成しています。間違っている点などがありましたら教えていただければ幸いです
・作成を検討した際には義肢装具士さんに相談してみてください。性能が良くなっていたり、現在のお勧めなどを教えてれると思います。
・もっと良い足継手がありましたら、教えてください。よろしくお願いいたします。
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