FIM利得に影響を及ぼす要因は何?
とか
FIM利得と年齢は相関関係にあるの?とか
疑問に思っている方は、思いきって統計をしてみるとよいと思います。
ここでは、私が学会発表のデータや病院内のデータを統計解析する時に利用させて頂いているフリー統計ソフトEZR(Easy R)を紹介しています。
フリー統計ソフトEZR(Easy R)とは
フリー統計ソフトEZR(Easy R)とはEZRとは自治医科大学付属さいたま医療センター血液科 神田義伸 先生が、Rコマンダーをカスタマイズして自作した無料の統計ソフトです。論文でも多く利用されています。
詳細については、こちらのホームページをご参照ください。
なぜ、EZRを使う事にしたのか?
元々、学会発表用のデータをロジスティック回帰分析したかったわけですが・・・
SAS,SPSSなど有名な統計ソフトは高額であり、個人で購入は非現実的
だが・・・
無料の統計ソフトではロジスティック回帰分析ができないものがある。そして、無料のRでならロジスティック回帰分析ができる事も・・・
ところが・・・
Rはプログラミングに近いし、自分では習得できそうにないなぁと思っていました。
そこで、大都市に出向いた時に本屋で統計ソフトの解説書を読んでいるうちに、統計ソフトを使いながら統計学を詳しく解説している本を見つけ、EZRに出会いました。
EZRは医療の先生がRコマンダーをカスタマイズして自作しているソフトなので、医療のデータ解析をするなら、最適だろうという事で、EZRを使用する事にしました。
いつもEZRでどんな統計解析をしているのか?
学会発表時のデータや病院内で収集したデータの統計解析に利用しています。
主に以下の統計をする際に使用しています。
Fisherの正確検定
⇒回復期病棟の実績指数37点以上と未満の人で退院先は違うか?(在宅それともそれ以外か?)
ロジスティック回帰
⇒回復期病棟の実績指数37点以上の人は、年齢、退院先、介護者の有無などのうち、どの影響を受けやすいか?
Mann-Whitney U検定
⇒回復期病棟の実績指数37点以上と未満の人では入院時FIM運動項目に違いはあるか?
Kruskal Wallis検定
⇒脊柱圧迫骨折、大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折で在棟日数に違いはあるか?
相関(spearmanやpearsonの相関係数の検定など)
⇒年齢とFIM利得に相関関係はあるか?など
重回帰分析
⇒在棟日数は、年齢、退院先、介護者の有無などのうち、どの影響を受けやすいか?
ROC曲線と閾値(カットオフ値)の算出
⇒回帰分析の結果に影響を及ぼす項目のカットオフ値を求める
これらの解析をしたい方には、このEZRを使えばすぐにできます。
おすすめの使い方の【解説書】
EZRには次のような使い方の解説書が出ています。
〇初級から中級者用の解説書
〇中級から上級者用の解説書
私は、すぐできる!リハビリテーション統計[解析ソフト付](改訂第2版) データのみかたから検定・多変量解析まで [ 山本 澄子 ]でイラスト解説を見ながら統計学ってこんな感じなんだと感じをつかんでから、EZRでやさしく学ぶ統計学改訂2版 EBMの実践から臨床研究まで [ 神田善伸 ]で勉強しました。
この本は統計学の解説もしてくれているので、いきなりこれから読み始めても大丈夫かもしれません。
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